夜間や休日で緊急対応読影を万全に行うために
夜間・休日の緊急読影どうする?
質の維持と負担軽減を両立させる「3つの対応パターン」
夜間や休日に画像診断を行う体制としては、以下の3種類のパターンが考えられます。
- 医療機関内で日当直勤務を行うパターン
- 自宅などで待機し、連絡を受けて医療機関に出向き読影を行うパターン
- 遠隔画像装置などを利用し、自宅などで読影を行うパターン
迅速な診療のために求められる「情報共有」と「連絡体制」
緊急での読影依頼があった場合、迅速に対応が可能となるように、事前に担当する放射線科医を指定し、その情報を医療機関内で共有しておくことが大切です。そして万が一担当する医師に連絡がつかない場合などに備えて、バックアップの体制も整えておきます。 読影を担当する医師が対応する際、検査目的や臨床情報、臨床検査データなどを把握できるようにしておく、依頼する医師と放射線科医とが直接情報共有を行える体制にする、緊急性が高い場合に放射線科医から読影を依頼する医師に次ぐに情報共有ができる連絡体制を整えておくこともポイントです。
医師の働き方改革を実現する夜間読影体制の作り方
「院内当直」から「宅直(遠隔)」への移行メリット
医療機関内で当直勤務を行う場合、どうしても読影を担当する医師への負担が大きくなるため、遠隔画像診断装置などを用いて自宅で読影を行える体制に移行できれば、医師の負担軽減に繋がります。このような体制により医師のQOL向上に加えて、離職防止などにつながることも期待できます。
指針で推奨されるバックアップ体制とダブルチェックの重要性
夜間や休日の緊急読影に備え、バックアップ体制を整えておくことが重要です。これは、元々担当するはずだった放射線科医へ万が一連絡がつかない場合などに備えるため。また、夜間や休日の単独読影による見落としなどを防ぐためにも、ダブルチェック体制を整えておくことも大切です。
常勤医を守るために「外部委託」を併用する判断基準
担当の放射線科医へ過度な負担をかけないためにも、無理のないスケジュールとすることも必要になってきます。もし、スケジュール的に問題があると判断される場合には、外部委託の併用もひとつの選択肢です。
夜間の緊急対応を外部委託する際の必須チェックリスト
依頼医と読影医が直接電話連絡できる体制はあるか?
読影を依頼する医師と、読影を担当する医師が直接電話で連絡ができる体制を整えておくことで、情報共有をスムーズに行えるようになります。依頼医からの情報提供が必要なケースもありますし、逆に緊急性が高いと判断される場合には、読影医から依頼医に対して迅速な報告が必要になるためです。
過去画像・臨床情報の参照など「指針」を遵守しているか
読影を行う際には、画像診断に必要な過去画像や、過去の画像診断報告書などが参照できることが必要です。夜間や休日の読影体制を構築する際には、このような指針が遵守されているかを確認しておくことも大切です。上記のほか、検査を行う目的や臨床情報、臨床検査データを把握できる体制になっているかも確認します。
緊急時のTAT(読影時間)と対応可能なモダリティ
緊急時におけるTAT(撮影終了から読影レポートが送られるまでの時間)は、一般的に60〜120分以内とされていますが、緊急性が高い場合には、より迅速な対応が求められるケースもあります。そして、救急の現場においては、CTやX線検査(レントゲン)、超音波、MRIといった画像診断が24時間体制または迅速に対応されています。
まとめ
夜間・休日の読影体制については緊急の対応を求められるケースもあるため、事前の「情報共有」と「連絡体制の構築」という2点が重要になってくるといえます。ただし働き方改革や医師の負担を軽減するといった観点から、外部委託を併用する選択肢も考えられます。現場から求められるスピードと、医師のQOLを両立するには、自院の症例数やニーズに応じて柔軟に外部との連携を行っていくことが必要なケースもあると考えられます。
